違法ダウンロード防止へ 改正著作権法が成立

6/20、参議院本会議で「改正著作権法」が賛成多数で可決、成立しました。本法律は、私的使用目的でインターネット上に配信された有償の音楽や映像を違法と知りながらダウンロードする行為に罰則を設ける等としています。

法改正の背景として、インターネットやスマートフォンの普及により、有償の音楽や映像が著作権者の許可なしに、大量配信やダウンロードされている現状があり、音楽関連の違法ファイルなどの年間ダウンロード数は43.6億ファイルと推計され、被害想定は6683億円に及ぶとの試算もあります。

具体的には、著作権者の許諾なしに音楽や動画をサイトにアップロードする行為には、既に10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科されているが、今回の法改正では、違法と知りながらインターネットなどから、音楽や映像ダウンロードする行為に対して、2年以下の懲役または200万以下の罰金が科されることになります。

規制強化を懸念する意見に配慮して、被害者の告訴がないと起訴できない親告罪としています。ダウンロード防止を啓発する取り組みとして、未成年者への対策を重視し、学校教育の現場などで著作権教育を充実させることを附則に加えています。

このほか、DVDのコピーの制御技術の解除(リッピング)を禁止することや、偶然写りこんだキャラクターの写真を個人のブログに掲載しても著作権侵害にならないこと、絶版本のデジタルデーターを国立国会図書館から地方図書館などに配信できることも盛り込まれています。

違法配信かどうかの判定が難しいケース、知らないうちに違法行為をしてしまうケースも考えられるので、施行にあたっては分かり易く周知してもらいたいですね。