まちづくり委員会 〜バリアフリー、自転車のまちづくり〜

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9/16、さいたま市議会9月定例会は、付託された議案の討論・採決が行われた後、議案外質問を行いました。議案外質問とは、市より提出された議案外という意味で、委員会が所管する事業についての範囲で、テーマを自由に選定して質問をすることができます。

私の所属は、まちづくり委員会です。今回は、2つのテーマで約40分の質問をさせて頂きました。以下、質問の要旨をご紹介させて頂きます。

1.バリアフリーのまちづくり

本市の高齢化率は、現在急速に進んでいる。加齢によって、歩行などの機能が低下する高齢の方からは、移動手段に関する相談も多数寄せられている。車いすの利用者が増えていくことも見込まれている。また、内閣府のデーターによると、日本の障がい者数の推計では、100人に3人が身体に障がいがあり、このうち車いすを利用している人も少なくない。こうした、高齢者・障がいのある方に、やさしいまちづくりを推進していくためテーマとして取り上げた。

(1)バリアフリー化の現状と課題

●国が示すバリアフリー化の整備目標に対する鉄道駅のバリアフリー化、ノンステップバスの導入状況など、本市の現状は?

都市公園のバリアフリー化について、国のバリアフリー化に関する支援メニューである「都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業」を最大限に活用して、整備を推進したらどうか?交付期間が、平成30年度までとなっているので、特に推進地区となっている岩槻城址公園・岩槻文化公園をはじめとする都市公園に、みんなのトイレを設置すること・園路整備資金として活用したらどうか?

公共交通でのベビーカー利用について、事業者ごとに異なるルールやマークの全国共通化・統一化に向けた検討を行い、本年3月には統一のベビーカーマークが発表された。今後、整備を進める駅や更新する車両に対して、新たな指針が示される予定となっている。また、色覚障がい者への対応なども検討されているが、こうした新たな視点のバリアフリー化にどのように対応する考えか?

(2)今後の推進体制について

●事業の実施主体となる、鉄道事業者やバス事業者、行政の各所管、警察、施設管理者など、どのように連携を図っていくのか?

●新バリアフリー法では、当事者の参画によって、利用者の視点を反映することになっているが、どのように推進することになっているか?

●高齢者・障がい者・施設設置管理者が、行政に対して基本構想の作成又は変更を提案することができる制度があるが、どのように活用していく考えか?

●ユニバーサルデザインの考え方や市民への「こころのバリアフリー意識の醸成」をどのように推進していく考えか?

(3)バリアフリーマップの作成について

●一般の人と比べ、高齢者や障がいのある方、小さなお子様連れの方は、外出の際にトイレの不安・移動の不安などがある。全ての方が安心して外出できるように、そして、安心して来訪できるように、ハード面の整備と併せ、まちのバリアフリー情報を提供していく必要がある。そこで、バリアフリーマップの作成を検討して貰いたい。

●マップの中身は、ショッピングセンター・飲食店・公共施設・福祉施設・公園などの主要な施設を掲載し、施設の設備状況マークを掲載することや、来訪ルートを検討できるように駅やバスターミナル等の交通機関のバリアフリー情報を掲載するものです。

●検索のしやすさや、ハード面のバリアフリー整備状況・新たな情報を加える等の更新ができることから、WEB上での情報提供からスタートし、将来的に冊子での情報提供を検討したらどうかと提案するが、見解は?

2.自転車のまちづくり

埼玉県は、一人当たりの自転車の保有台数が全国トップクラスであることから、本市の自転車利用者数は全国的に見てもトップクラスと推計される。一方、県内では、自転車利用中の交通事故も多く、自転車乗車中の交通事故死者数は、全国ワースト2位となっている。

本市では、教育の視点から、小学生を対象とした「こども自転車運転免許制度」の全校実施や中高生を対象としたスケアード・ストレイト教育技法を用いた安全教育を、3年間で全市立中学・高校で実施することが決定している。

自転車は、日常生活の足として便利に利用されるだけでなく、環境にやさしく、健康増進や災害時の移動手段として役立つ等、ポテンシャルの高い乗り物であり、手軽なスポーツとしても親しまれている。そこで、自転車のまちづくりをテーマとして取り上げる。

(1)自転車通行環境整備の手順について

●さいたま市自転車ネットワーク整備計画が策定された。平成29年度までに90km、平成35年度までに200kmの数値目標として自転車通行環境を整備してネットワークで繋ぐ計画となっている。そこで整備の手順について伺う。

●通勤・通学のため駅周辺道路での自転車通行が多いことから、駅アクセスのための自転車通行環境や安全対策を優先的に進めていくべきでは?

(2)コミュニティサイクル事業の拡充について

●平成25年5月〜スタートしたコミュニティサイクル事業の、最近の利用状況、登録者数、利用回数、利用者の年齢層、利用目的等の現状は?

●事業の継続性を確保するためには、採算性を確保することが重要。自転車での移動範囲を考慮すれば、広域化を図った方が利用者の移動手段としての選択肢が広がり、利用者の拡大や採算性も向上するのではないかと考えるが、採算性確保に向けた今後の取り組みについての考えは?

●今後は全市域的な展開も視野に入れて拡充を図っていくべきと考えるが、エリア拡大にあたっての基準や要件は?

(3)レクリエーションルートの検討について

●「さいたま市自転車ネットワーク整備計画」では、案として約50kmのレクリエーションルートが示されている。主に河川沿いのルートが検討いるが、利用者が自転車愛好家に限定されてしまうのではないかと懸念している。レクリエーションルートの検討は、スポーツ目的のコース設定だけではなく、市内の大事な資源である、名所・史跡、景観・グルメスポットなどを周遊できるコースを設定すること等も検討したらどうか?

●岩槻区には、元荒川沿いに既存のサイクリングコースがある。案内板や路面の維持管理状態が悪いので、既存のサイクリングコースの再整備も検討するべきでは?

質疑の詳細は、後日、本ホームページや議会報告チラシ等でご報告させて頂きます。また、さいたま市議会HPでもアップされます。