さいたま市議会12月定例会、保健福祉委員会にて高次脳機能障がい者支援について議案外質問を行いました。以下、質疑の内容について要旨をご紹介します。

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高次脳機能障害は「病気」や「事故」で脳が損傷されたことによって起きる後遺障害で、主な症状として記憶障害・認知障害・行動障害・人格変化などがあります。新しいことが覚えられない、集中できない、複数の作業を同時に進めることができない、我慢することができない、怒りやすくなる、自発性が低下する、自己中心的になる等の症状によって、社会生活が困難な状況となっているにも関わらず、外見的には怪我や病気は治っているように見えるため、本人や家族も後遺障害に気づかないことが多いです。そして、その結果、家庭崩壊や経済的に深刻な事態となってしまうケースもあります。そこで、高次脳機能障がい者への支援をテーマとして取り上げました。

さいたま市における高次脳機能障がい者数は、現状においては把握方法がなく正確な数は把握できていないが、約5000人程度と推計されている。市として、平成25年度から区役所の支援課・障害者生活支援センターを一相談窓口として位置付け相談窓口を開設している。相談窓口の設置後は、右肩上がりで相談が寄せられており、事後の対応を実施している更生相談センターでの対応件数も大幅に増えている。

さいたま市には、高次脳機能障害者支援の拠店となり得る医療機関やリハビリセンターがない。医学的な評価は、入院中に必要があると認識できたケースには個々の医療機関で可能な範囲で対応しているが、評価がなされていない場合には、県の総合リハビリセンターと連携して対応している状況である。

市の支援体制は、更生相談センターの職員2名が、本来の業務であるち知的障害の程度判定や補装具の判定を行う更生相談の業務と兼務して対応をしている状況で、とてもにニーズに見合った支援ができる体制となっていないことが分かりました。

課題は、まずほとんど知られていない高次脳機能障害についての理解を深めるための普及・啓発、支援員のスキルアップ、高次脳機能障害の診断や評価などに対応できる体制づくりが挙げられます。また、家族会や支援団体、関係機関とのネットワークづくりが必要となります。

こうした、現状と課題を踏まえ、高次脳機能障がい者や家族を支援するために、専従の職員配置をすることや(仮)高次脳機能障がい者支援センターの設置を提案させて頂きました。

高次脳機能障害の回復に繋がる治療方法は、残念ながら確立できていないようですが、リハビリによって徐々に改善することができるケースもあります。早期に後遺障害を発見し、障害を理解したうえで症状に応じた適切な支援策が打てれば、家族の理解が得られずに離婚をしてしまうことや就業が困難となって離職をしてしまうことも防ぐことができます。一日も早く支援体制が構築できるよう頑張っていきたいです。

※質疑の詳細は、後日市議会HPに議事録がアップされますので確認をお願いします。