今後、急激なスピードで高齢化が進行していく中で、保健、年金、医療、介護の問題をはじめ、様々な悩みを抱えて各種制度の相談に区役所に来庁される方が多くいます。複雑に絡みあう問題に直面する中で、行政サービスにおいては、高齢者・障がい者・保険年金・福祉など窓口が分かれており、何から相談し、どこに行けばよいのか戸惑ってしまうことも多いです。
 こうした課題を解決するため、名古屋市では、区役所内で申請手続きや相談にため来庁された方に、適切な窓口をご案内したり、相談に応じる「福祉コンシェルジュ」を配置しています。名古屋市の取り組みを学んできました。

 福祉コンシェルジュは、平成27年度に障がい者や高齢者の多い4区でモデル事業としてスタートし、今年度からは、全16区と1支所に配置が完了しています。福祉コンシェルジュの資格要件は、社会福祉士等の有資格者または、介護施設や障害者施設等で相談援助経験を3年以上有した方となっており、筆記・面接の採用試験に合格された方が業務にあたります。主な業務は、窓口における相談案内、各種申請書の記載案内、区役所内関係他課への案内、地域包括支援センターなど外部機関との連絡調整です。
 実際に、福祉コンシェルジュの方が業務を行っている現場を拝見し、ヒアリングも行いました。現場では、来庁された方に積極的に声を掛け、区役所内の担当窓口を案内することに留まらず、その場で来庁者に寄り添って悩みを聞いている様子を確認することができました。各区に配置された福祉コンシェルジュは、原則月に2回、本庁舎で開催されるフォローアップ研修を受け、情報交換・スキルアップを図ってます。
 昨年、名古屋市が実施したアンケート調査によると、福祉コンシェルジュは市民サービスの向上に必要か?との問いに、回答者の9割以上が必要と答える等、大変に好評です。今後の課題として、市単費事業のため財源の確保と福祉コンシェルジュの専門性の維持・向上に向けた継続的なフォローアップが挙げられていました。
 さいたま市においても、今後急速に進展する高齢化の中で、総合的に福祉相談ができる体制構築は喫緊の課題となっていると考えています。各区役所における福祉コンシェルジュの配置を含め、市民ニーズ・ウォンツに合致した漏れのない福祉サービスの提供体制構築に向け、政策提案して参ります。