熊本市高齢者居住安定確保計画について

5/11(金)、高齢者が自分らしく安心して暮らせる住環境の実現を目指して策定された、熊本市高齢者居住環境確保計画について学んで参りました。

この高齢者居住安定確保計画は、住宅政策と高齢者福祉政策が連携して、高齢者の居住の安定確保に関する目標を定めて、施策を具体的に推進する為に策定されたものです。

まず、高齢者の居住を取り巻く現状と課題を抽出して、ハード面、ソフト面、支援体制の項目ごとに基本目標を設定しています。

成果指標として、大きく2項目を設定しています。

1、サービス付き高齢者向け住宅等の供給戸数を平成29年度までに2300戸増やすこと。

2、あんしん住み替え支援サイト(Saflanet)への登録件数を300件増やすこと。

具体的な取り組みとして、住まいの選択肢の充実、住まいのバリアフリー化等の促進、ニーズに応じた住み替えの支援など、高齢者が自分にあった暮らし方を選択できるようなハード面からの対策。適切な情報発信と意識啓発、高齢者生活支援サービスの充実、総合的な相談への対応など、高齢者が安心して暮らせる環境づくりを進めるソフト面の対策。地域で支えあう体制づくり、地域との連携による情報提供や見守り・声掛けなど、高齢者を支える重層的な体制をつくっていく対策。の3項目毎に、具体的な取り組みが展開されています。

核家族化と高齢化の進展により、さいたま市においても単身、夫婦のみ世帯の高齢者が年々増加しています。施設入居の希望などでお電話を頂き、実際によくお話を聞いてみると、住まいの事だけではなく医療・介護を含めた生活全般に渡っての相談が多くなってきております。

こうした実態に対して行政は、住まいは建設部住宅課、医療・介護は福祉部高齢福祉課と部局が分かれており、一体的な施策展開が図れていない状況となっております。

高齢者が笑顔で安心して暮らせるように、部局を横断して政策課題を共有し一体的に課題解決に向かっていけるように、「高齢者居住安定確保計画」をさいたま市でも策定していく必要性を改めて感じました。計画策定の過程で、問題を共有化していくことが重要です。必要であれば組織の再編や新設によってトータル的に高齢者支援を行っていく部門として、(仮)高齢者支援課なども検討する状況にきているのではないかと感じました。

その後、市営住宅による高齢者住宅セーフティネットの取り組み、シルバーハウジング・プロジェクト事業と高齢者ケア付住宅生活援助員派遣事業の現地調査として市営出水団地に行きました。

現地調査では、市営住宅の再編によって高齢者向け住宅の内覧と生活援助員の方より直接お話を伺うことができました。今回、学ばせて頂いたことを検証、整理して、今後の市政に役立てて参ります。