学校施設開放事業について

6/18の市民生活委員会において、表題の学校施設開放事業について質疑致しました。

学校施設開放事業は、市内の市立小中学校の校庭や体育館、また武道館など、学校が休みの日や夜間を活用して、市民の皆様に身近なスポーツやレクレーション活動の場として開放する事業です。

昨年度末の段階で、市内150校で開放し、利用団体は1,611団体、延べ約160万人が利用しています。校庭では、野球、ソフトボール、サッカー、体育館では、バレーボール、バスケットボール等の種目での利用が多くなっています。

この学校施設開放事業について、とても気になることがありましたので、今回の議案外質問で取り上げさせて頂きました。

1つは、運営体制です。この事業は、開放される学校ごとに学校体育施設開放運営委員会が運営を担うことになっています。運営委員会は、利用団体の代表者、スポーツ推進委員、地域団体(自治会等)代表者、PTA代表者、学校の教員などで構成されており、管理指導員が中心となって利用上のルールを作って運営されております。

学校ごとにルールが違うことから、複数の学校に登録している利用団体は、「市の実施している事業であるのに何故ルール(会費の差異など)が違うのか」となることもあります。また、会場の予約の選定、ご近所とのトラブル、学校との協議、担当課とのやり取り等は、管理指導員が中心となっていることから、管理指導員に過度の負担がかかっていないかも心配です。

学校施設は、教育委員会が所管し、本事業はスポーツ振興課が所管することから、施設の不具合が発生した場合の対応窓口がどうなっているかも気掛かりです。

こうした観点から、管理指導員をしっかりサポートする体制をお願いしたいとの想いと教育委員会とスポーツ振興課で必要となる連携を取って貰いたいとの想いから質疑させて頂きました。

この事業は、地域性などもあることから、基本的には学校体育施設運営委員会、管理指導員の自主性を確保していくことが原則である。自主的な運営を阻害しない範囲で、会費の金額の差異などルールの策定を含めて検討していきたい。サポート体制については、これまでも管理指導員からの相談を受けており、今後も同様に行っていくとの要旨の回答でありました。

もう1つは、AEDの配置です。この事業は、学校が閉鎖している休日や夜間を利用して実施しています。そこで、気になるのが運動中の事故が起きた場合の対応です。心肺停止状態になった場合、校舎内のAEDは、通常、玄関周辺か職員室周辺に置かれている場合が多く、施錠されているため中に入ることができません。

こうした観点から、AEDの配置については、利用団体がAEDを使う事態が発生した場合に、すぐに使える体制ができていなければなりません。校舎内以外にAEDをもう1台設置すること、鍵の管理体制を取り決めておくこと、などが必要ではないかとの想いで質疑させていただきました。

学校開放事業において、AEDの設置の必要性は認識している。学校内のAEDとは別に購入ができるかどうか検討しているが、経費などの面から厳しい状況にあり、校舎内のAEDを利用することに決定した。現在、小中学校の校長会の了承を得て、校舎内の侵入方法やAEDを利用する際の連絡体制の調整を各学校ごとに行っているとの回答でした。

各学校で、AED利用のルールが違った場合もありますので、この点については、詳細まで踏み込んで、実際に利用できる状態になっているかどうかの点検をしていただきたい。と確認させていただきました。

多くの市民が身近にスポーツを楽しむことができる場を提供している本事業は、とても意義のある事業と思っております。だからこそ、そこに集う市民の安全・安心の為には、最大限の準備が必要と考えております。

※質疑の内容について、正確には、市のHPでの議事録をご参照くださいますようお願い申し上げます。