「高齢化社会への住宅政策について」、一般質問を行いました!

本日、さいたま市議会12月定例会にて一般質問を行いました。テーマは、高齢化社会への住宅政策についてです。以下、質問の要旨についてご紹介させて頂きます。

本市の高齢者人口は、平成25年10月現在、65歳~74歳:約259,000人、75歳以上:約112,000人、合計:約371,000人となっている。10年後の平成35年の時点では、65歳~74歳:約305,000人、75歳以上:約176,000人、合計:約481,000人。特に75歳以上の高齢者は、4.6%上昇し約6万人増加すると推計されている。

昨年度施行された、改正介護保険法では、地方自治体の責務として地域包括ケアシステムの推進を図る趣旨の条文が加わりました。医療制度では、在宅医療の推進が図られています。住宅施策においては、サービス付高齢者向け住宅制度が創設され、介護保険制度と密接な連携を図ることになっている。

「住まい」は、地域包括ケアシステムの前提条件であり基盤である。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる住まいの環境整備は、今後、さらに重要性を増すものと考える。以上のことから、高齢化社会への住宅政策について質問を行いました。

(1)住生活基本計画(改定中)における高齢者向け住宅の位置づけについて

【質問要旨】本計画では、どのような方策で、どの程度高齢者向け住宅を確保しようとしているか等、成果指標・具体的方策が示されるよう検討しているか?また、第5期介護保険計画との整合性を図ること等、住宅部局と福祉部局でどのように連携を図っているか?。

(2)高優賃の家賃減額補助制度について

【質問要旨】本市が全国に先駆けて高齢者向け住宅施策として取り組んだ高齢者優良賃貸住宅について、「家賃減額補助金は認定期間満了(10年)で終了するのではないか?」と心配の声が寄せられている。高優賃入居者の多くが、新築当初より入居中であり、家賃減額補助が終了した場合、入居の継続が難しい状況となる。市独自の対応策を講じる必要があると考えるが見解はどうか?

(3)県・URと連携した団地の再整備について

【質問要旨】公営住宅は、これまで住宅確保要配慮者の住まい確保の中心的な役割を果たしてきた一方で、築年数の古い団地は、高齢化による地域コミュニティの弱体化やエレベーターの設置ができない等、高齢化社会への対応が求められている。本市においても、部局横断的な組織体制で、県やURと連携し老朽化した団地の再整備の中で、地域包括ケアシステム構築に向け、サービス拠点を併設することなど、高齢化対応を図っていくことが必要と考えるが、見解はどうか?

(4)民間住宅を活用した高齢化への対応について

【質問要旨】厚生労働省では、2025年を目指し可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築を推進するとの方針が示されている。平成23年6月定例会において「民間住宅の空き家借上げ制度」を提案したが、増加を続ける空き家の活用も含め、既存の住宅ストックを活用して、高齢者向け住宅を確保していく方策が必要と考えている。定期借家制度等を活用し、市が民間住宅を借上げ、公営住宅として高齢化への対応を図ること等、民間住宅を活用した高齢者向け住宅の確保を進めるべきと考えるが、見解はどうか?

(5)高齢者への住まいに関する相談体制の構築について

【質問要旨】高齢者の住まいとして提供されているものは、住宅系・施設系など、多種多様な形態があり、住み替えを考えた場合、選択肢が多いことや内容が分かりにくいため、自分にあった住まいを探すことが困難である。高齢者の住まいに関する相談は、行政が直接担うべきであり、福祉部局が持つ「介護施設の情報」、住宅部局が持つ「サ高住の情報等」を集約。専門相談員を置いて「高齢者への住まい相談窓口」を開設し、相談体制を構築したらどうかと提案したい。また、神戸市の「すまいるネット」のように、住まいに関する情報提供を一元的に行うなど、情報端末を活用して、その場で自分の属性にあった「住まい」が検索できるようシステムを構築するべきと考えるが、見解はどうか?

今回の質問テーマは、介護施設への入所についてのご相談、公営住宅に入居したいとのご相談。夫婦で暮らしていたがご主人が亡くなってしまい、独り暮らしとなり将来が不安、要介護状態の親を自宅に迎えたので自宅を改修したいが市の支援はあるのか?、年金だけの収入で生活しているが、体が不自由となり施設へ入居できないか?・・・・・住まいに関するご相談が、日頃から大変に多く寄せられていることから、取り上げさせて頂きました。

これから、本格的な高齢化社会を迎えるさいたま市において、「住まいの確保」に向けた取り組みは、喫緊の課題であり、今から体制を構築していくべきとの考えから提案を盛り込んで、全力で行わせて頂きました。(^^)