(仮称)岩槻人形会館建設について
9/20に市民生活委員会にて議案外質問を行いました。質疑の内容は、概要以下の通りです。
(仮称)岩槻人形会館建設は・・・
1.①岩槻の誇る伝統文化を保存・継承する拠点、②後継者育成や地域産業の拠点、③まちのにぎわい創出の観光拠点として建設を望む声。
2.3.11震災後の社会情勢の変化や岩槻区を取り巻く様々な環境の変化から慎重な検討を望む声。
3.箱モノはこれからの時代に必要ないとの声。
など多くのご意見がございます。そこで、所管である市民生活委員会の中で議案外質疑を行いました。
質疑の内容をご紹介する前に、昨年度の同委員会の議事録より経過をお知らせさせていただきます。人形会館の建設は、当初の予定では22年度内に着工を予定しておりましたが、
①人形会館を拠点とした岩槻の観光、まちづくり、集客等の観点から更なる事業内容の検討を行うこと。
②地元の皆様への周知が不足していること。
③人形会館を支援いただくための組織づくりに時間をかけて取り組むこと。
を主な理由として、工事着手の時期を延期することになった。
◆質疑の要旨について
Q:「市民(とりわけ岩槻区)の皆様への説明が不足している。」(上記②)について、昨年度より現在まで、どのように市民への説明を実施してきたのか。
A:本年3月末に事業管理計画や展示実施設計などについて計画として纏め、これに基づき人形会館建設計画の概要、施設で取り組む事業計画等について、岩槻区区民会議、岩槻区自治会連合会、岩槻区まちづくり市民協議会、さいたま商工会議所岩槻支所、岩槻人形組合に対して説明を行った。
Q:岩槻区民の皆様の反応はどのようなものであったか。
A:一部の方から岩槻の歴史も紹介してほしいとの声や、会館の名称から人形文化の拠点施設ではなく地元の人形産業の施設ではないか。という誤解をしている方が多いとの意見があった。特に、東日本大震災後には、市長への提案制度等でも方向性の見直しや、建設に反対するような意見等が寄せられている。こうした中、9/6に岩槻自治会連合会、さいたま商工会議所岩槻支所など地元の4団体から、①まちづくりの総合的なビジョンの中に位置づけること。②岩槻地域の歴史文化的機能を加えること。③こうした機能を有するにふさわしい名称とすること。を趣旨とした要望書が提出されたところです。地元を代表する団体からの要望でございますので、これを重く受け止めまして、十分に検討していきたい。
※各関係団体等には、事業の説明を行っているが、一般の区民の皆様に対して周知ができていないことを訴えさせて頂きました。
Q:建設計画にあたって関係部局との検討内容と、その成果はなにか。
A:岩槻城址公園で行われるイベントに訪れた方を来館してもらうための検討や周辺道路整備、交通アクセスなどについて関係する所管と協議を進めてきた。本年4月には、庁内に部局横断的なプロジェクトチームを立ち上げて、①開館に向けた周辺環境の整備②利用促進に向けた取り組み。③開館後の取り組み。の3つの柱を中心に具体的な検討を行っているところである。岩槻城址公園全体の施設整備の位置づけとして、関係部局との検討は行っていない。
※具体的な検討結果については、現在進行形である。そのため、成果についての答弁は頂けなかった。周辺のハード面での整備、交通網の整備など、決定している具体的な内容を区民の皆様に周知するべきと訴えた。
Q:岩槻区は、区役所跡地の利活用について検討段階であることや地下鉄7号線の延伸事業、岩槻駅舎改修事業など多くの課題を抱えております。また、現在、岩槻まちづくり区民検討委員会が、来年3月に向け「まちづくりマスタープラン」の素案策定に取り組んでおります。本議会開会前日の9/6には、岩槻の4団体より「(仮称)岩槻人形会館」の建設に関する要望書が、清水市長・中山議長宛に提出されている。人形会館建設について、14日の本会議では「延期も視野に入れた検討を進める。」との市長答弁がありましたが、岩槻まちづくり区民検討委員会が素案の作成を進めている「まちづくりマスタープラン」の策定と(仮称)岩槻人形会館建設計画はどのような位置づけであるのか、関係性については?
A:まちづくり区民検討委員会では、観光政策として人形会館を含む回遊性の確保や周辺環境などについて総合的な議論がされていると考えており、今後は整備にあたってはマスタープランの動向を踏まえて対応を図って参りたい。
※岩槻の伝統産業である文化と歴史をさいたま市の地域資源として最大限に活用するため、検討にあたっては、岩槻のまちづくりの包括的な視点が必要であり、まちづくり区民検討委員会等の意見を聞いて頂きながら、地域の中から建設を待ち望む声が沸き起こるような状況をつくる。そこまで、理解を深めていくことが大事である。と訴えました。