「都市鉱山」小型家電の回収及び環境政策 視察

11/17、11/18の2日間、環境リサイクル型社会を研究テーマとして、鹿児島県志布志市と宮崎県宮崎市に視察に行って参りました。

鹿児島県志布志市は、本年4月から、レアメタル(希少金属)とレアアース(希土類)を回収する為に、使用済みの小型家電の分別回収をスタートしております。

宮崎市は、6月から拠点回収を実施しております。環境省の調査を受けた福岡県リサイクル総合研究センターの事業の一環として実施するもので、携帯電話や携帯用DVDプレーヤー、デジタルカメラ、やリモコン、電子辞書や電卓など13品目が回収対象となっております。

「レアメタル」などの希少資源は、環境省の試算によると、携帯電話などの小型家電97品目で76万トンに達し、資源価値のある金属が28万トンも含有されている。金額に換算すると874億円であり、日本の人口の約1%が住んでいるさいたま市で換算すると、年間8億7400万円のレアメタルを埋め立てているという状況と想定されます。現在、レアメタルの価格が高いことから、消費者がリサイクル料を負担しなくても、回収率が30%程度になれば採算がとれるといわれています。

 「レアメタル」等の希少金属を含む小型家電の回収については、回収量をどうやって増やしていくかが課題となります。一般的には、都市型では拠点回収、郊外型ではステーション回収が効率的と言われています。今回、2つのまちを視察でき、大変に参考となりました。

 また、志布志市は、ごみの資源化に力を入れており、分別収集は29品目となっています。志布志市には、ごみの焼却施設がないことから、全てのごみを埋め立て処分している状況があり、埋め立て量の容量も厳しい状況から、平成12年度よりごみの減量化、再資源化への取り組みを本格的に始められたとの事です。

当初は、市内にあるごみ回収ステーション500か所に約半年間、職員が張り付き、分別方法などを市民の皆様に丁寧にお知らせしてきた努力が実り、ごみの再資源化率は、75.4%と(全国平均20.3%)、一人あたりのゴミ処理経費は、6,313円(全国平均14,600円)となり、志布志市の市民の皆様も環境のまちとしての誇りを持っている状況を視察することができました。

 さいたま市において、ゴミの減量化、再資源化の取り組みを推進していくために、視察の成果をあげるべく開会中の12月議会での委員会にて、質疑を行って参ります。