さいたま市議会2月定例会が開会しました!
2月7日、さいたま市議会2月定例会が開会となりました。会期は、3月20日までの42日間の日程となります。
冒頭、清水市長より、昨年の12月定例会で審議未了により廃案となり、今年1月24日に地方自治法179条の規定に基づき専決処分された、「さいたまクリテリウムの事業費」についての行政報告がありました。
行政報告では、はじめに、さいたまクリテリウム事業において、さらなる市民負担となることについて市長よりお詫びの言葉が述べられました。 そして、専決処分を決断するまでの経過の報告がされた後、12月定例会の審議において浮き彫りとなった様々な問題点や課題・反省点を、大きく3点(実施体制・事業費不足・説明不足)について整理した報告がありました。実施体制については、運営体制が脆弱で責任の所在が分かり難い体制であったこと、事業費については、結果的に当初の見積もりが甘かったこと、説明不足については、大きな反省点であり、今後は、しっかりと議会・市民の皆様への説明責任を果たしていくこと等について説明がありました。最後に、「スポーツのまち さいたま市」を広くアピールすることができ、「選ばれる都市」づくりに、大きく寄与した事業であったとの心情を述べられました。
休憩をはさみ、議案第1号「専決処分の報告及び承認を求めることについて」の質疑、討論・採決が行われました。
公明党からは、小森谷幹事長が討論を行いました。以下、討論の内容についてご報告させて頂きます。
公明党さいたま市議会議員団を代表し、議案第1号について「承認」の立場から討論致します。議案第1号「専決処分の報告及び承認を求めることについて」は、昨年10月26日に開催された国際自転車競技大会「さいたまクリテリウムbyツールドフランス」開催事業費に不足が生じた為、1億5,200万円の事業補助金の追加交付を行った専決処分の承認を求めるものです。これは、昨年12月議会に提出された補正予算議案が審議未了で廃案となったことを受けて、地方自治法第179条第1項の規定により認められている長の専決処分権を行使したものといえます。
しかし、市長が先ほどの行政報告の中でも言及されていましたが、12月議会で補正予算第7号として提出された議案が議決されなかった最大の理由は、国際自転車競技大会「さいたまクリテリウムbyツールドフランス」の事業実施にあたって、議会に対して途中経過の説明や報告、状況に対応した提案などが一切なされずに、事業終了後にその赤字分の「つけ」だけを議会側に負わせようとしたと受け取らざるを得ないような長と議会の関係に陥っていることにあると考えます。市長再選直後の昨年の6月議会の代表質問で、私の方から「市長の掲げる構想実現にあたっての議会との連携」について質問したのに対して、「コミュニケーションの機会を増やし議員の皆さんとの意見交換などを積極的にやれれば」という趣旨の意欲的な回答も頂いていることからも、今回の経過は極めて残念といえます。
また、事業展開の面では、実施主体と責任の所在の不明確さ・事業規模における赤字額のあまりの多さ・経済効果測定手法の信頼性の無さ等、補正予算審議で多くの課題が指摘され、納得のいく答弁がなされなかったことも廃案の理由と考えられます。一方、こうした状況に変化がない現在、臨時議会を招集しても、新たな補正予算議案として提案しても可決される見込みがたたないことや、委託事業者への支払期日など諸般の事情を勘案して、専決処分をせざるを得なかったものと推察されます。
実行委員会会長として自ら招いた、この重大な事態に向き合い、市長として自らの責任において、本市でも過去に前例のない規模の専決処分をしたという決断は、政治責任の取り方として大変に重いものがあると受け止めるべきものと考えます。併せて、先程行われた行政報告の中では、市長から市民並びに議会に対して、真摯に反省とお詫びの念を表明されていること等も考えあわせて、議会人としては、このような専決が繰り返されるようなことは許されないものと、きつく釘を刺すとともに、長と議会の望ましい関係構築への期待を込めて、今回の自治法上の権能行使としての専決を承認するものです。
採決態度は、自民党が全員退席。公明・民主・改革フォーラムが承諾。共産・無所属が不承諾となり、議会意志は承諾に決しました。