さいたま市の保育行政と高齢者の健康づくりについて ~保健福祉委員会~

さいたま市議会6月定例会、保健福祉委員会において議案外質問を行いました。
改選後の2期目は、保健福祉委員会に所属となっております。保健福祉委員会は、健康・障がい・医療・介護・子育てなど、様々な福祉分野と保健分野を担当する委員会です。

今定例会の議案外質問では、待機児童の解消に向けて大きな課題の1つとなっている保育士の確保に関する問題をはじめ、障がい児・病児保育に関すること、保育所の入所選考の問題などの保育行政と高齢者の健康づくりについて、以下の質問項目で約40分質問を行いました。
質問の要旨について、ご紹介させて頂きます。

DSC00602

1.保育行政について
待機児童の解消に向けて、本市では本年3月「さいたま市子ども・子育て支援事業計画」を策定し、本計画をロードマップとして、平成28年度末に待機児童ゼロを目指し、保育の受け皿の量的な拡充を図るとしている。量的な拡充を図る上で、心配となるのが保育士の確保。そこで保育士確保への取組み状況を含め、本市の保育行政の現状と課題認識、今後の取組みについて3項目質問。

(1)保育士確保の取り組みについて
事業者様から、保育士確保に大変なご苦労をされている声が数多く寄せられている。国では、新たに確保が必要となる保育士の数を推計しており、平成29年度末時点で、全国で69,000人が不足すると想定。
Q:本市における保育士不足をどのように推計しているか?
Q:保育士不足を解消するため、本市の現状の取組み状況は?
Q:保育士確保への課題をどのように整理しているか?
Q:市独自の補助・保育士の処遇改善策について検討状況は?
多くの自治体で保育士確保策として、名古屋市:保育士の時給アップ、福岡市:保育士ひとりあたり年間10万円のボーナス支給、横浜市:保育士が自己負担なく住宅を確保できるよう家賃補助・保育士資格取得費用の半額を補助・・処遇改善など様々な取組みをしているが、本市として、今後どのような処遇改善策を検討しているか?
Q:離職防止策の検討状況は?
新たに保育士を確保するほか、現在働いている保育士さんの離職防止が大事である。離職防止策としての検討状況は?併せて、勤続年数・経験年数に応じた処遇改善、キャリアアップの仕組みづくりが必要と考えるがどうか?保育士の職場環境改善も重要。職場定着支援助成金は、本年4月10日から中小企業以外も対象となったが保育事業者への周知は?

(2)障がい児・病児・病後児保育への取り組みについて
●障がい児保育の現状について
Q:障害児保育の利用者数は?
Q:公立・私立で受入している事業所はそれぞれどのくらいか?
Q:市の補助金交付はどのような考えで設定されているか?
Q:助成額が一律としている理由は?
Q:障がい児の受入助成額の拡充を図れないか?
実際の保育の現場では、お預かりする児童の年齢が必ずしも同じではないのでクラスが別々となる。2:1の補助金の考え方による補助額では現場の状況とマッチしていないのでは?そもそもの保育士確保の為に募集経費の負担も増えていることから、現場の実態を踏まえて助成額の拡充を検討するべきではないか?
●病児・病後児保育の現状と保育所への看護師配置について
Q:施設の利用状況は?(稼働率)
Q:看護師の保育所への配置状況は?
Q:保育所への看護師配置について助成金はあるか?
Q:保育所への看護師配置についての市の考え方は?
Q:看護師の雇用補助メニューを創設できないか?
事業者が安心して子どもを預かることができる体制構築が必要。事業者が安心して子供を預かれるよう、事業者と病児保育室施設を繋ぐ体制づくり。看護師を派遣してケアできる体制づくり。看護師の雇用補助メニューを創設。など、検討してもらいたいがどうか?

(3)保育所の稼働率向上への取り組みについて
待機児童解消が叫ばれている中で、本市では「空き」があっても毎年2月~3月の入所選考が行われていない現状がある。保護者の立場からは、空いているのに選考しない。事業者の立場からは、空いた分は稼働率が低下している状況。4月の入所選考後のキャンセルもある。
そこで、年度末から年度当初の保育所の稼働率向上への取り組みについて伺う。
Q:入所選考をしない2月~3月の空き数はどのぐらい発生しているか?
Q:2月から3月に入所選考をしない理由は何か?
Q:4月の入所選考後のキャンセルはどのくらい発生しているか?
Q:事務の改善を行うことで、年度末の入所選考しない期間の短縮を図れないか?
Q:新年度の募集について、キャンセルを少なくする対策をとれないか?
東京の江戸川区では、入所選考にあたり公立・私立で選考基準を変えて実施している。公立は、本市と同様ですが私立は第1希望の人の中から保育が必要となる厳しい方を選考し、第1希望で定員に満たない場合に第2希望、第3希望の方へという順番で入所選考をしており、キャンセル防止に効果を上げている。募集にあたって事前に内覧を義務付けており、入園後の保護者と事業者の関係改善の効果もある。江戸川区のような入所選考基準の導入についての所見は?

2.高齢者の健康づくりについて
介護保険制度の改正により、介護予防・日常生活支援総合事業がスタートする。本市では本年3月、27年度~29年度を計画期間とした第6期「介護保険事業計画」が策定され、従来の介護予防事業の一次予防と二次予防を区別することなく効果的・効率的な介護予防の取り組みができるよう「一般予防事業」となる。本市では、平成29年4月に向けて円滑に実施できるように準備を進めている。健康維持と介護予防のために実施している一次予防事業のうち、うんどう教室について質問。

DSC_0905

(1)うんどう遊具の設置状況について
Q:「うんどう遊具」の設置目的は?
Q:どのような基準で設置されたのか?特に、設置場所については、どのような考え方で決めたのか?
Q:今後の整備方針は?

(2)うんどう教室など一次予防事業の実施について
Q:うんどう教室の参加対象者と周知方法は?
Q:直近1年の参加者数、参加者の経年変化の傾向、事業の評価は?
Q:うんどう遊園指導員の数とその把握状況は?
Q今後の方針は?

(3)遊具の適正配置と参加者数を増やす取り組みについて
Q:うんどう教室は、高齢化を迎える中で、医療費や介護費用の抑制に繋げていくことを目的に実施していくと事業。効果的な実施のためには、利用者にとって使いやすい環境を作っていくことが大事。地域の多くの高齢者の皆様が、楽しみながらうんどう遊具を使って健康づくりをしていくために、遊具の適正配置を検討してもらいたい。例えば、岩槻区に設置されている3カ所の遊具設置場所は、慈恩寺親水公園・岩槻文化公園・槻寿園。どの場所も、車やバスで行くような場所に設置されている。諏訪公園のように、年配の方が多く暮らしている地域に設置し高齢者が参加しやすいようにするべきでは?

質疑の詳細につきましては、さいたま市議会「会議録」に後日掲載となります。