子育て支援の充実を!~Part2~
療育体制の強化について
Q:発達障害の概念が社会的に認知され、医学的診断・指導を必要とする障害児等が増加傾向にあることによる、診療待ち期間の短縮や、本市の療育機能の地域偏在の課題を解決するため、昨年、岩槻区の府内別館に「新たな療育機能」を整備する方針が示された。会派として、長年に亘って提案してきたものであり、早急な整備を期待している。 総合療育センターひまわり学園では、運動や精神発達に心配のある児童に対し、相談・診療・健診・検査・療育を実施するとともに、ご家族への支援・地域療育等一体的な体制となっているが、岩槻区で整備される「新たな療育機能」の体制について、概要・整備スケジュール等、これまでの検討状況と、今後の整備方針は?
【答弁要旨】新たな療育機能の設置に向けた検討では、岩槻区内にある府内別館の中規模修繕工事に合わせて同施設内に療育機能を設置することにした。新療育センターでは、発達障害児と肢体不自由児を対象とした小児科及びリハビリテーション科の診療部門を設置したいと考えている。新たな機能として、障害のあるお子さんが身近な地域で適切な療育を受けられるよう、岩槻医師会と連携し地域にある医療機関での相談・診療の受け入れを可能とするためネットワーク体制を導入していく。今後のスケジュールは、令和3年度基本・実施設計、令和4年度中に着工し、令和5年度内の開設を予定している。
免疫喪失した乳幼児への予防接種の助成制度創設について
Q:小児がんと診断され、抗がん薬の投与、または骨髄移植などの造血幹細胞移植の治療を受けた場合、以前に接種されたワクチンの効果が低下・消失してしまい、再接種を必要とすることがある。このケースでは、定期接種となっているワクチンでも任意接種の扱いとなり、原則全額自己負担になってしまうことから、がん患者の家族や関係者から、費用負担の公費助成を求める声が寄せられている。 現在、国において定期接種の枠組みに組み入れることの検討が進められているが、全国の自治体で費用負担の公費助成を実施している自治体も増えており、本市としても「免疫喪失した乳幼児への予防接種の助成制度」を創設するべきと考えるが見解は?
【答弁要旨】骨髄移植等の医療行為により免疫を消失した方に対する再接種については、国において定期接種の枠組みに組み入れる検討が進められている。市では、国における議論を参考にしながら検討を進めてきたが、免疫を消失した方への再接種の助成は、被接種者個人の経済的負担や感染予防のみならず、予防接種制度の趣旨である感染症の蔓延予防にも広く資することから、国の動向を待たずに令和3年度から事業を開始していく。
不妊治療・不育症対策について
Q:不妊治療については、2022年度からの保険適用に向けた工程表が定められ、保険適用までの期間について助成金が大幅に拡充され、令和2年度3次補正予算では、本年1月より新年度までの15ヵ月予算として370億円が計上されている。 支援拡充案では、所得制限が撤廃され、1回の支援金も15万円から30万円と倍増され、助成回数も生涯6回から1子ごとに6回までと大幅に拡充される。
流産を繰り返す不育症においても、自治体が検査費用等の助成を行う場合5万円を上限として助成し、患者の負担軽減を図るとしている。 本市においても、不妊治療費の助成、不妊治療・不育症検査費用の助成を行っているが、国の動向を踏まえた不妊治療・不育症患者の費用負担軽減の取組みは?
【答弁要旨】本市の特定不妊治療費助成事業は、国の要綱に基づき平成16年度に要綱を定め実施し、更に埼玉県の要綱に基づき平成29年度からは助成内容を拡充して実施している。今回の国の拡充案のうち「生涯通算助成回数が最大6回から1子ごとに最大6回までとする。」ことについては、すでに実施している。さらに、本市では治療開始時の妻の年齢が35歳未満の方の初回申請では、国の要綱に基づく助成額に100,000円を上限に上乗せを行う「早期不妊治療費助成事業」を実施している。また、夫婦で行った不妊検査・不育症検査に対し、それぞれ20,000円までを上限とした「早期不妊検査・不育症検査費助成事業」を実施している。今回、国が不妊治療への助成を拡充することに伴い、新制度の要綱等の内容を確認し、速やかに助成の拡充を図っていく予定である。