しらさぎ荘(鴨川市)視察報告 

3/23、さいたま市の保養施設である「しらさぎ荘」に市民生活委員会のメンバーで現地視察に行って参りました。

視察の目的は、昨年のさいたま市議会12月定例会にて、本年4月からの『休止』が条例によって決定している「しらさぎ荘」ですが、交流都市である鴨川市の考えを直接ヒアリングすること。そして、老朽化している「しらさぎ荘」を直接、現地調査すること。によって、今後の方向性を探っていくことです。

鴨川市との意見交換、しらさぎ荘施設の現地調査及び指定管理者との意見交換を行って参りました。

鴨川市との意見交換では、片桐鴨川市長、渡辺鴨川市議会副議長をはじめ、市民福祉部の職員の方より、意見を頂きました。

鴨川市とさいたま市は、しらさぎ荘の開設したS54〜(当時は、天津小湊町)より交流があり、平成16年12月に友好都市協定を締結。さいたま市内のイベント等への参加も頂くなど経済交流を行っています。鴨川市としては、当然のことながら、「何らかの形で残すことができないか。」との考えでありましたが、「休止となっても交流関係は維持していきたい。」との考えを示して頂きました。

施設の現地調査では、施設の老朽化は進んでいるものの、一定レベル(今後も使っていくことができるのではないか。)は確保されていると感じましたが、さいたま市の保養施設として、今後も事業継続していくのは、①S54年に建築された建物(旧耐震基準で建築された建物)であり耐震性の確保ができているかどうか懸念されること。②給排水の配管設備の老朽化。③利用者が減少傾向にあること。④維持コストが年間7,000万円かかっていること。の4点から困難であると思います。特に、①の耐震補強工事+②の改修工事の費用が膨大にかかることが予想され、厳しい財政環境の中で予算の確保が難しいと考えます。

これまで長い間、市民の皆様に愛されてきた施設でありますので、今後の方向性については、慎重に検討していくことが必要であります。

大きな方向性としては、①現状のまま売却、②最低限(耐震補強工事)の修繕をして事業者へ貸し出す等、新しい事業者を選定し、施設運営を継承ていくことが望ましいと考えます。

指定管理者との意見交換では、私の考えている方向性についての可能性をヒアリングすることを主眼に質問させて頂きました。現場を見て、指定管理者との意見交換(質疑)を通して、その可能性は十分にあると感じることができました。

①、②のいづれの場合も、利用者数の推移を見て、期間及び予算とを勘案しながら、今後も市民の皆様が利用できる環境(割引クーポンや利用者への一部助成制度等)を整えていく等、慎重な対応が必要ではないかと改めて感じました。