悪質商法や振り込め詐欺の被害防止に向け『消費者教育推進法』が成立
消費者教育推進法は巧妙化する詐欺や悪質商法から、消費者自らが身を守り、合理的に行動する知識と能力を養う教育を、幅広い年代、場所で行っていくことが狙いとなっています。
背景には、年々悪質・巧妙化している振り込め詐欺や、未公開株など架空の投資話をもちかける利殖勧誘事犯、悪質リフォームなど特定商取引事犯など一般消費者を狙ってくる悪質商法による被害が後を絶たない現状があります。
振り込め詐欺(オレオレ詐欺、架空請求詐欺、その他)の認知件数は、2009年:7340件、2010年:6637件、2011年:6233件。とピーク時より減少しているものの、オレオレ詐欺は増加しており、2011年の被害総額は127億円にも上っております。また、架空請求詐欺は認知件数は減少しているものの、1件あたりの被害額は増加しています。
オレオレ詐欺の被害者の90%以上は60歳代以上の高齢者となっている一方、架空請求詐欺は、40%近くが30代以下が被害に遭っており、全世代に被害が広がっています。
このため、若い世代からの消費者教育が必要となっております。今回成立した『消費者教育推進法』のポイントは、以下の内容となっています。
1.学校における消費者教育の推進。
2.地域における消費者教育の推進。
3.事業者及び事業者団体による消費者教育の支援。
4.情報の収集
5.消費者教育推進会議、消費者教育推進地域協議会の設置。
これまで公明党は、悪質商法から消費者を守るため、法テラスの開設や特定商取引法、割賦販売法の改正をリードするなど被害防止に全力で取り組んで参りました。
さいたま市でも、年間9000件を越える相談が寄せられている現状があります。今回の法律制定によって、各自治体で具体的な取り組みを推進し、被害が発生しないように取り組んでいかなければならないと思います。