「さいたま市空き家等の適正管理に関する条例の制定について」

本日、市民生活委員会では市長提出議案3件と議員提出議案1件の審議が行われました。ここでは、「さいたま市空き家等の適正管理に関する条例の制定について」書かせて頂きます。

本条例案は、さいたま市議会政策条例策定に関するプロジェクトチームによって昨年9月より11回の協議を重ねて、議員提出議案として今定例会に提出されたものです。所管である市民生活委員会に付託され、本日審査が行われました。議員提出議案なので、質問をするのも、答弁するのも議員となるので、少し変な感じがしましたが、遠慮なく活発な質疑が行われました。

近年、所有者の高齢化や遠隔地の居住、経済的事情などの理由による空き家が増え、老朽化による倒壊や害虫の発生、ごみの不法投棄、不法侵入による犯罪の誘発、火災の恐れ、景観上の問題など、地域の生活環境に大きなマイナス影響を与えるばかりでなく、近隣住民の不安を抱かせている現状となっており、「空き家」は大きな社会問題となっております。

これまでの本市の対応は、市民からの苦情があった場合、各区の暮らし応援室で、所有者又は管理者に対して適切な対応をするよう助言することや、消防局にて火災予防条例に基づき火災予防上必要な、侵入防止や周囲への延焼防止対策を行うことで、相談に対応している現状です。

空き家問題が悩ましい点は、所有者の私有財産であるため、近隣には迷惑状態になっていても第三者が勝手に解体や撤去などの処分ができないことにあります。あくまで所有者による状況改善を期待するしかなく、所有者の管理責任に委ねられていることです。

本条例案では、こうした危険な状態にあると認められた空き家の所有者に対し、適切な措置について、調査・指導・勧告・命令などを行い、命令に従わない場合には、住所・氏名などを公表することを明記しているほか、最終的には警察署長に必要な措置を講ずるよう要請することができる。と定めており、行政としての対応根拠が明確となり自発的な解決が促されることや、こうした管理不全状態にならないよう、抑止効果も期待できます。

本条例案は、本日の委員会で、質疑→採決が行われ、可決されました。6/29の最終日の本会議で、委員長報告→質疑→討論→採決で最終的に決することになります。