県有財産の貸付(自動販売機)について〜奈良県〜
8/2、自動販売機の設置に係る県有財産の貸付について、奈良県に調査に行って参りました。
奈良県では、県庁や県関連施設に設置している自動販売機30台の設置スペースの使用料について、初めて一般競争入札を実施したところ、予定価格の40倍近い約8000万円で落札されたことを本年4月に発表しました。
これまでは、自販機の設置スペースの価値を推定し、設置を許可した業者から使用料を徴収する、行政財産目的外使用許可を行っておりましたが、①県有財産の有効活用の観点、県の財政の一助とするため、業者間の機会均等を図るため、公募の導入が求められていたこと。②既に多くの都道府県が入札などを導入していたこと。③平成22年度の行政監査に於いて、公募の導入について積極的に検討すべきとの意見があったこと。などの背景があり、貸付方式として一般競争入札を実施したとの経緯をお話頂きました。
また、実施する自動販売機の選定基準、入札方法、貸付期間、予定価格の査定方法など実施要綱の策定までの県の考え方を伺って参りました。今回は、県が直接管理する施設を中心に実施したが、今後は出先機関についても、公募の実施を拡大していくことなど、今後の予定についてのお考えについてもお話を伺いました。
その他、指定管理者が管理している施設の状況や福祉団体や施設の関連団体が設置している自動販売機など、個別に対応の検討が必要なケースなど実務的なところのお話や法律的な部分での対応状況など確認することができました。
最も時間をかけて取り組んだのは、「県有財産賃貸借契約書」の文面作成で、作成にあたっての留意点などを伺うことができました。
さいたま市でも一般競争入札の実施を行っておりましたが、ごく一部に限定されております。自主財源の確保の観点からも、このような行政財産の有効活用は絶対に必要であります。今回の視察によって、越えなければならないハードル、事前調査の必要性、課題や問題点が整理できて参りました。しっかりと政策提案できるよう、こうした課題について詰めていきたいと思います。